浮気相手女性との攻防戦】

夫が崩れ落ちたあと──残る“もう一人の当事者”

夫が全面降伏したことで、
離婚交渉は一気に進んだ。

しかし、それで終わりではない。

もう一人──
浮気相手女性 が残っている。

今回の案件は、
「全国縦断7日間の浮気旅行」という
類を見ないほど悪質で、
継続性も深く、証拠量も膨大。

当然、女性にも
慰謝料請求(民法709条)
の対象となる。

Mさんの弁護士は女性へ内容証明を送った。

不貞の事実

慰謝料請求

支払い期限

無視すれば法的措置を取る旨

しかし、返ってきたのは──
予想外の反応だった。


◆第44章 浮気相手女性の“第一声”──「え?私、悪くないですよ」

内容証明から3日後。
弁護士事務所に一本の電話が入る。

「●●の件で連絡しましたけど……
私、悪くないですよ?」

驚くほど堂々とした声だった。

ここからが“攻防戦”の始まりである。

弁護士:「あなたは既婚者と関係を持っていましたね。」

女性:「え?
向こうが“離婚するから心配いらない”って言ったんです!」

典型的であり、
“最強に面倒なタイプ”の浮気相手。

しかも彼女はこう続けた。

「奥さんが私に慰謝料なんておかしいでしょ?
むしろ私が被害者なんですけど?」

弁護士は深いため息をついた。


◆第45章 女性の“矛盾だらけの言い訳”

浮気相手女性は、
矢継ぎ早に“言い訳”を出してきた。

  1. 「既婚者とは知らなかった!」
    → ホテルで“家族の影響を避けるため”と話していた証拠あり。
  2. 「私が無理やり誘われた!」
    → 二人の写真は彼女の方から手を繋いでいる場面が多い。
  3. 「旅行は仕事の延長!」
    → 東京・金沢・白馬の宿泊施設はすべて観光用。
  4. 「私たちは純粋な関係!」
    → ラブホテルの出入りを7回以上撮影済み。

すべて破綻していた。

弁護士は静かに言った。

「証拠はすべて揃っています。
反論すればするほど不利になりますよ。」

すると女性は突然、声のトーンを変えた。

「……そっちがその気なら、こっちも考えますけど?」

攻撃的な態度に変わった瞬間だった。


◆第46章 女性の“ SNS攻撃 ”──依頼者を追い込む行為

女性は次にとんでもない行動に出た。

MさんのSNSを探し出す

匿名アカウントを作る

「夫を奪ったのはあなたの性格のせい」

「家庭を壊したのは奥さん側」

「探偵なんて使って卑怯」

などと書き込み始めたのだ。

これは完全に 名誉毀損 と ストーカー化の兆候。

Sは言った。

「予想していました。
悪質な浮気相手ほど、ほぼ確実にSNS攻撃に走ります。」

Mさんは精神的に追い詰められた。


◆第47章 S、SNSの“特定作業”に動く

Sは女性の匿名アカウントを調査した。

投稿時間

IPエリア

書き込みの癖

表現パターン

写真の特徴

すべてを繋ぎ合わせ、
アカウントの“特定”に成功。

書面で女性側弁護士に通知。

「これ以上続けるなら、
刑事事件に発展する可能性があります。」

女性の攻勢は一瞬で止んだ。


◆第48章 浮気相手女性、ついに“被害者から加害者へ”落ちていく

女性は追い詰められた。

最初は強気だったが、
Sの特定と弁護士の指摘で、
状況が自分に不利だとようやく理解した。

女性:「……こんな大ごとになるなんて……。」

弁護士:「最初から誠実に対応していれば違いました。
あなたの行動が自分を苦しめているんですよ。」

女性は泣き始めた。

「私、彼に本気だったんです……。」

“恋愛”だと思い込んでいたのは本人だけ。
夫にとっては、
ただの“逃避先”でしかなかった。


◆第49章 慰謝料交渉──最終段階

弁護士が女性へ提示した慰謝料額は、
浮気の悪質性や長期性を踏まえて
相場の上限に近い金額。

女性は最初こう言った。

「払えません!無理です!」

しかし、弁護士の
「裁判になれば、もっと高額になります」
の一言で態度が変わる。

さらにSが撮った
“全国縦断旅行の写真”
が証拠としてずらりと並ぶ。

女性は顔を覆った。

「……私の人生……終わりだ……。」

現実に直面した瞬間だった。

交渉は5時間に及び──
最終的に女性は慰謝料を支払うことで決着した。


◆第50章 すべてが終わったあと──Mさんの涙の意味

慰謝料が確定し、
浮気相手女性のSNS攻撃も止んだ。

MさんはSに深く頭を下げた。

「ここまで……守っていただいて
本当にありがとうございました。」

Sは静かに答えた。

「守ったのはあなたの勇気です。
私たちはその背中を押しただけです。」

Mさんは涙をこぼしながら笑った。

「これからは自分のために生きます。」

その決意の言葉が、
Sの胸に深く響いた。